最終更新：2025-02-26

概要#

printenvコマンドは、現在のシェル環境変数を表示するためのコマンドである。引数が指定されなければ、すべての環境変数を一覧表示し、特定の環境変数名を引数に与えると、その環境変数の値のみを表示する。

コマンドの使用方法#

printenv [オプション] [環境変数名...]

オプション一覧と詳細#

printenvには多くのオプションがない場合が多いが、以下は代表的な例である。
なお、環境によりオプションの有無が異なる場合がある。

• (オプション未指定)
  すべての環境変数とその値を一覧表示する。
• variable
  指定された変数の値のみを表示する。複数指定することもできる。
• -0 (ゼロ終端)
  出力を改行ではなくヌル文字（\0）で区切る。スクリプトやパイプで処理する際に使用する場合がある。
• --help
  簡単なヘルプメッセージを表示する。
• --version
  バージョン情報を表示する。

ハンズオンと出力例#

1. すべての環境変数を表示#

printenv

出力例:

PATH=/usr/local/bin:/usr/bin:/bin
HOME=/home/user
SHELL=/bin/bash
LANG=C.UTF-8
...

（環境によって異なる。）

2. 特定の環境変数（例：HOME）を表示#

printenv HOME

出力例:

/home/user

3. 複数の環境変数を指定#

printenv PATH SHELL

出力例:

/usr/local/bin:/usr/bin:/bin
/bin/bash

4. -0オプション（ゼロ終端で変数を表示）#

printenv -0

出力例:

PATH=/usr/local/bin:/usr/bin:/bin\0HOME=/home/user\0SHELL=/bin/bash\0...

改行の代わりにヌル文字 \0 が挿入される。

5. --helpオプション#

printenv --help

出力例（環境依存）:

Usage: printenv [OPTION]... [NAME]...
Print the values of the specified environment VARIABLE(s).  If none specified, print
...

6. --versionオプション#

printenv --version

出力例（環境依存）:

printenv (GNU coreutils) 8.30
Copyright (C) ...