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【Unix】odの解説
最終更新:2025-02-24
概要
od
コマンドは、バイナリファイルや任意のファイルの内容を、8進数、16進数、10進数などの形式で表示するためのツールである。ファイルの内部構造を詳しく調査する際に有用である。
使用方法は以下の通りである。
od [オプション] [ファイル]
オプション一覧
-c
:可読な文字を表示-b
:8進数表示-d
,-x
: 2バイト単位の10進数および16進数表示-t
: 細かい出力形式の指定-j
,-N
: 出力範囲を制限
オプションとハンズオン
以下、主要なオプションについて解説する。
1. -c オプション(文字表示)
・機能: ファイルの内容を、対応する文字(印字可能な文字およびエスケープシーケンス)として表示する。
・使用例:
od -c sample.txt
・出力例:
0000000 H e l l o W o r l d \n
2. -b オプション(8進数バイト表示)
・機能: 各バイトを8進数形式で表示する。
・使用例:
od -b sample.txt
・出力例:
0000000 110 145 154 154 157 040 127 157 162 154 144 012
3. -d オプション(10進数表示:符号なし2バイト単位)
・機能: 2バイト単位で符号なし10進数として表示する。
・使用例:
od -d sample.txt
・出力例:
0000000 18533 22316 277
4. -x オプション(16進数表示:2バイト単位)
・機能: 2バイト単位で16進数として表示する。
・使用例:
od -x sample.txt
・出力例:
0000000 4865 6c6c 6f20 576f 726c 640a
5. -t オプション(出力形式の指定)
・機能: -t
オプションにより、出力形式を柔軟に指定できる。例えば、1バイトごとの16進数表示は「x1」と指定する。
・使用例:
od -t x1 sample.txt
・出力例:
0000000 48 65 6c 6c 6f 20 57 6f 72 6c 64 0a
6. -j オプション(スキップ開始位置の指定)
・機能: 指定したバイト数分をスキップして出力を開始する。
・使用例:
od -j 5 -c sample.txt
・出力例:
0000005 o W o r l d \n
7. -N オプション(最大出力バイト数の指定)
・機能: 最大で指定したバイト数のみ出力する。
・使用例:
od -N 10 -c sample.txt
・出力例:
0000000 H e l l o W o r