最終更新:2025-02-22
wc
コマンドは、Unix系システムにおいて、テキストファイル内の行数、単語数、バイト数や文字数をカウントするためのツールである。
システム管理、スクリプト作成、及びデータ解析の際、ファイルの統計情報を取得する目的で広く利用される。以下に、wc
の各オプションをできるだけ具体的に説明するとともに、ハンズオンの例を示す。
wc = Word Count
使用方法
wc [オプション] [ファイル名]
例:
wc sample.txt
と実行すると、表示結果は以下のようになる(出力の順番は「行 数 単語数 バイト数 ファイル名」である):
10 50 300 sample.txt
主なオプションの詳細
以下に各オプションを具体的に説明する。
-l
行数のみを表示する。
例:wc -l sample.txt
上記のコマンドは、
sample.txt
の行数だけを出力する。-w
単語数のみを表示する。
例:wc -w sample.txt
これにより、
sample.txt
内の単語数が確認できる。-c
バイト数のみを表示する。
例:wc -c sample.txt
コマンドは、ファイル内の総バイト数を出力する。これはファイルサイズの目安となる。
-m
文字数のみを表示する。
例:wc -m sample.txt
これは、UTF-8などのマルチバイト文字環境で、正確な文字数を把握するのに有用である。ただし、
wc
の実装によっては、-c
と同じ結果となる場合もある。複数オプションの組み合わせ
複数のオプションを組み合わせることで、必要な統計情報を一度に取得することができる。例えば、行数と単語数のみを確認したい場合、以下のように実行できる。wc -l -w sample.txt
なお、オプションを組み合わせた場合の出力は、指定された順序にかかわらず、標準的な出力フォーマットで表示されることがあるので注意すること。
ハンズオン
以下に、wc
コマンドの利用方法を具体的な手順と例で示す。
1. 単一ファイルの統計情報の表示
ターミナルを開く。
次のコマンドを実行する。
wc sample.txt
これにより、
sample.txt
の行数、単語数、バイト数が表示される。ファイルの内容の統計情報を素早く確認することができる。
2. 行数のみの取得
ファイルの行数だけを確認したい場合、-l
オプションを使用する。
wc -l sample.txt
上記のコマンドは、ファイル内の総行数を表示する。特に、ログファイルやソースコードの行数を確認する場合に有効である。
3. 単語数の確認
テキスト内の単語数を確認したい場合、-w
オプションを利用する。
wc -w sample.txt
この操作により、sample.txt
の中の単語がいくつ存在するかを把握することができる。
4. バイト数の確認
ファイルのサイズ(バイト数)を確認するには、-c
オプションで実行する。
wc -c sample.txt
この情報は、ファイルの全体的な大きさを把握するのに役立つ。
5. 文字数のカウント
マルチバイト文字を正確にカウントするために、-m
オプションを使用することができる。
wc -m sample.txt
これにより、sample.txt
内の実際の文字数が表示される。